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仕事場面別の英会話

アメリカ英語とイギリス英語の違いの例-発音/綴りなど

ロンドン
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実務家が探求する「会話で使える英語例文」
執筆:臨床心理士 本橋英之
  • イギリスとアメリカでは、言葉の発音・文法・単語・スペルに違いがあります。
  • この記事では、イギリス英語とアメリカ英語の違いを、例文で解説します。
  • イギリス英語はTOEICや英検でも出題されます。試験対策にもなります。

地域による英語の違い

違いが生じる理由

日本語に方言があるように、同じ英語でも地域によって違いが見られます。

地域の特徴に合わせて、言語も変化していきます

英語は大きく分けると、イギリス英語とアメリカ英語に分けられます。

歴史的な順番から、イギリス→アメリカの順に説明します。

  • イギリス英語は、上品なイメージ。上流階級や知識人の言葉が源流
  • アメリカ英語は、フレンドリーなイメージ。多民族が交流する目的の明快な英語

どちらを学ぶか

日本の英語教育はアメリカ英語が中心です

しかし、ロンドン留学のために英語を学ぶなら、イギリス英語を中心に学ぶべきです。イギリス英語とアメリカ英語のどちらをを中心にするのか、英語を学ぶ目的に応じて選択する必要があります。

両方学ぶにしても、相違点を明確にしたほうがよいでしょう。

発音の違い

全体的な比較

リスニングで、イギリスの発音かアメリカの発音か聞き分けられますか?違いを簡単に整理します。

  • イギリス英語は、文字の通りにはっきり発音する
  • アメリカ英語は、巻き舌・抑揚が強い

単語の具体例

イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いの典型例を見てみましょう。

イギリスアメリカ
waterウォーター
「T」の音をはっきり言う
ワラー
can’tカーント
「A」の音をはっきり言う
キャント
stopストップ
「ア」に近い「オ」
スタップ
「オ」に近い「ア」
moreモー
「R」の音は控えめ
モア
「R」の音は舌を巻く

文法の違い

上段がイギリス英語、下段がアメリカ英語です

現在完了形と過去形

I’ve already read the book you recommended.

I already read the book you recommended.

訳 お勧めいただいた本は、すでに読んでいます。

イギリス英語では現在完了形が、アメリカ英語では過去形がよく使われます

集合名詞の複数・単数

My family are (is) doing well.

My family is doing well.

訳  私の家族は元気です。

family, team, committee などの集合名詞は、イギリス英語では複数か単数、アメリカ英語では単数として扱います

needn’t と don’t need to

You needn’tdon’t need to) brush your shoes every day.

You don’t need to brush your shoes every day.

訳  毎日、靴を磨く必要はありません。

need に関しては、イギリス英語では needn’t の形が使われることがあります

単語の違い

上段がイギリス英語、下段がアメリカ英語です

will/shall と will

I will/shall visit your company tomorrow.

I will visit your company tomorrow.

訳  明日、御社を訪問させていただきます。

イギリス英語では will の代わりに shall が使われることがあります

have と take

My brother and I are having a break under the shade of a tree.

My brother and I are taking a break under the shade of a tree.

訳  兄と私は木の陰で休憩しています。

イギリス英語では have、アメリカ英語では take が好まれます。have a seat, take a seat などの表現もそうです。

have got と have

She has got a pretty doll in her bag.

She has a pretty doll in her bag.

訳  彼女のバッグには可愛い人形が入っています。

have got はイギリス英語でよく使われます。have と同じ「持っている」

数字に関する表現

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

Let’s meet up on the ground/first floor in Shinjuku station.

訳  新宿駅の1階で、待ち合わせをしましょう。

My father gave me a ten-pound note/ten-dollar bill.

訳  父は私に10ポンド札/10ドル札をくれた。

他の頻出表現

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

Would you call a taxi/cab for me?

訳  タクシーを呼んでくれませんか?

Can you send your CV/resume by mail?

訳  履歴書を郵送してもらえますか?

Please go on to the luggage/baggage claim area.

訳  荷物受取所にお進みください。

She is a member of the football/soccer club.

訳  彼女はサッカー部に所属しています。

I’m going to take summer holidays/vacations in the middle of August.

訳  8月中旬に夏休みを取ることになりました。

スペルの微妙な違い

名詞の語尾が our, or

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

What do you associate with this colour/color?

訳  この色から何を連想しますか?

I will say thank you to the neighbour/neighbor across the street.

訳  向かいのご近所さんに感謝の気持ちを伝えます。

名詞の語尾が re, er

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

He is now at the centre/center of the scandal.

訳  彼は今、不祥事の中心にいる。

動詞の語尾が se, ze

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

This gadget recognises/recognizes your face automatically.

訳  この装置は、あなたの顔を自動的に認識します。

She soon realised/realized he loved her.

訳  彼女はすぐに、彼が自分を愛していることに気づいた。

We had to analyse/analyze the problem closely in a few days.

訳  私たちは数日間で、問題を細かく分析しなければならなかった。

動詞の burn

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

Three were burnt/burned in yesterday’s accident.

訳  昨日の事故で3人がやけどした。

イギリス英語でも burned を使うこともあります

動詞の travel

前者がイギリス英語、後者がアメリカ英語です

I’m looking forward to travelling/traveling around the world.

訳  世界を旅することを楽しみにしています。

時間表現の違い-日付の表記

じつは、日付はイギリスとアメリカで表記の仕方が異なります。

また、カジュアルな場面とフォーマルな場面でも違ってきます。

たとえば、 2020年4月1日 の英語表記は次の通りです。整理してみました。

カジュアル(英会話)フォーマル(ビジネス)
イギリス式1/4/20201st April 2020
アメリカ式4/1/2020April 1st, 2020
  • イギリス式では 日→月→西暦 の順番になります
  • アメリカ式では 月→日→西暦 の順番になります。

フォーマルな場面では日にちは普通は序数を使います。1st、2nd、3rd のように序数詞を示す接尾辞をつけます。月はアルファベットを使います。アメリカ式のフォーマル場面では、日にちの次にコンマが入ります。

年月日に曜日を付け加えるときは、イギリス式もアメリカ式も、最初に曜日を記してコンマをつけます。たとえば、Wednesday, April 1st, 2020 となります。

これらの表現の前に前置詞を使う時は、「on」を使います

豆知識

基本的な言い方の違いの例。

Sure は、米語らしい言い方です。
「もちろん」「どういたしまして」の意味でよく使われます。

イギリスでは Yes や Certainly などと言うところです。

 

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まとめ

イメージがつかめましたか?

イギリス英語はインド・オーストラリア・シンガポールなど、アメリカ英語はカナダ・フィリピンなどでも使われています

同じ英語とは言っても、発音や表記の多様性に慣れたいものです。

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[ドラマ仕立て]イギリス英語のリスニング