今回のテーマ:適切な形容詞を使う
- 感情が入った英語の形容詞を使い、語感を活かして身近な人の特徴を表しましょう。
- 今回は、人物評価的な意味合いを持つ英語形容詞を見ていきます。
- 似たような特徴も、ポジティブ・ネガティブの両面から描写することができます。
単語のニュアンス
英単語の感情
同じ「大きい」の意味でも、large は 客観的で、huge は感情的です。
英単語には感情や価値判断がこめられたものがあります。
その極端な場合は、感嘆詞やスラングです。
感嘆詞は Wow! や Oops! などの言葉で、まさに感情を表します。
会話や漫画の吹き出しに、よく登場します。
スラングは仲間内で使う、形式ばらない言葉です。
それだけに感情がかなり入り、それらを直接的に伝える場合が多いです。
使うときの配慮
スラングにしても、そうでない言葉にしても、
円滑なコミュニケーションを進める観点からは、プラスまたは中立的な言葉を多く使いましょう。
逆にマイナスの意味合いが強い言葉を使うことには、慎重になりましょう。
形容詞に限って見ても、肯定的・否定的意味の単語の組み合わせはいろいろあります。
ニュアンスをとらえて上手に使い分けることが大切です。
評価的な英語形容詞の具体例

おもに人の行動の仕方や性格特性を判断するときに使われる形容詞を見ていきましょう。
マイナス傾向の評価→プラス傾向の評価の順で、似たような意味のペアをあげていきます。
nosy と kind
Asking more questions is nosy, what do you think?
訳 さらに質問するのはお節介だと思うけど、どう思う?
nosy は「お節介」「詮索好き」という意味です。
It is kind of her to prepare a wonderful dinner for us.
訳 私たちに素晴らしい夕食を用意してくれたのは彼女の優しさだ。
blunt と frank
I used blunt words by mistake, but I apologized immediately.
訳 間違ってぶっきらぼうな言葉を使ってしまったが、すぐに謝った。
The tourist is so frank that he was welcomed by everyone.
訳 その観光客はとても率直で、誰からも歓迎された。
frank は「正直に言うが、攻撃的ではない」感じ。
picky と close
The customer was picky and tried to get a good deal.
訳 客はこだわりが強く、いい買い物をしようとした。
picky は「えり好みをする」「重箱の隅を楊枝でほじくる」感じです。
The optician took a close look at the lenses I brought with me.
訳 眼鏡屋は私が持ってきたレンズを綿密に見ました。
stingy と frugal
How stingy you are to hesitate to offer a small amount of money.
訳 少額のお金を出すのをためらうなんて、あなたはなんてケチなんでしょう。
stingy はネガティブで、「けち」の意味です。
She always chooses inexpensive stores because she is frugal.
訳 彼女は倹約家だから、いつも安い店を選ぶ。
frugal はポジティブで、「倹約家の」。
weird と unique
The morning special I had yesterday tasted weird to me.
訳 昨日食べたモーニングセットは私には変な味がした。
weird は「奇妙な・変な」。日常会話で使うくだけた表現です。
This is the most unique polaroid camera I have ever seen.
訳 こんなユニークなポラロイドカメラは見たことがない。
timid と cautious
How timid he was, because he didn’t go near the talking group.
訳 話している集団に近寄らなかったのだから、彼はどれだけ臆病だったことか。
timid は「臆病」「内気」の感じです。
She is cautious about using unfamiliar terms in her paper.
訳 彼女は論文で馴染みのない用語を使うことに慎重だ。
reckless と brave
Reckless climbers tend not to bring rain gear to the mountain.
訳 無謀な登山者は、雨具を持参しない傾向がある。
Each team member created a gripping drama. How brave!
訳 チームのメンバーそれぞれが、手に汗握るドラマを作り上げた。なんて勇敢なんだ!
dependent と loyal
It is dependent mentality that he copied his teacher’s essay.
訳 彼が先生の作文をコピーしたのは、依存的な心理である。
His dog was loyal to him, so he obeyed every order immediately.
訳 彼の犬は彼に忠実で、どんな命令にもすぐに従った。
alone と independent
I will invite him to lunch because he always seems to be alone.
訳 彼はいつも一人のようなので、昼食に招待するつもりだ。
He is independent, so he is not a member of any association.
訳 彼は自立しているので、どの協会にも属していない。
arrogant と confident
He must be arrogant to do such a rude thing to upperclassmen.
訳 上級生にそんな失礼なことをするなんて、彼は傲慢に違いない。
arrogant は「思い上がった」。反対語は modest で「謙虚な」「控えめな」。
You look confident when it comes to speaking in front of people.
訳 あなたは人前で話すことに自信があるように見える。
restless と energetic
His sudden appearance made the people in the room restless.
訳 彼が突然現れて、部屋にいた人々は落ち着きを失った。
The teacher was very energetic during the conference.
訳 先生は会議中とても精力的だった。
know-it-all と smart
The audience was disgusted with his know-it-all attitude.
訳 彼の知ったかぶりの態度に、聴衆はうんざりしていた。
know-it-all は「すべてを知っているふりをする人」で、形容詞・名詞として使われます。
His smart way of handling the situation helped them a lot.
訳 彼の賢明な対処の仕方は、彼らを大いに助けた。
stubborn と determined
My father is stubborn. That is why he will not accept the truth.
訳 父は頑固です。だから真実を受け入れようとしません。
He has something that others don’t have – a determined stance.
訳 彼には他の人にはないもの、つまり決然とした心構えがあります。
unrealistic と imaginative
The story was a little unrealistic, but I found it interesting.
訳 物語は少し非現実的だったが、私は面白いと思った。
The student is often praised for his imaginative drawings.
訳 その学生は想像力豊かな絵でよく褒められる。
imaginative は「想像力に富む」、imaginable は「想像できる」、imaginary は「想像上の」。
inconsistent と adaptable
The author made an inconsistent remark on this point.
訳 著者はこの点について一貫性のない発言をした。
The marathon runner is adaptable to different climates.
訳 そのマラソン走者は様々な気候に適応できる。
adaptable は「柔軟性がある」「融通が利く」感じです。
豆知識
judgemental(評価的)の反対は?
descriptive 記述的・説明的な
neutral 中立の
objective 客観的な
analytical 分析的な
quantitative 定量的な
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まとめ
同じような性質を表す場合でも、捉え方はさまざまです。
ポジティブに表現するときもあれば、そうでないときもあります。
単語を覚えるときは、意味のプラス・マイナスのニュアンスの区別も大切にしたいものです。
さらなる勉強のために、形容詞の理解を深められる本を紹介します。語順や構文などもおさえることができます。
