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学習体験および書籍紹介

長文音読の効果-ベスト教材、杉田敏の現代ビジネス英語

さえずり
この記事は約7分で読めます。

今回のテーマ:長文音読

  • 多くの英語学習者が注目する「音読」は、ほんとうに効果的でしょうか?
  • この記事では、私の長文音読の一つの取り組みを詳しくお話しします。
  • 音読に使っているテキスト、『現代ビジネス英語』の特徴もお伝えします。

音読が大切な理由

音読は王道

「同時通訳の神様」國弘正雄先生は言いました。


音読を中心とした英語学習は王道である


文法を理解する学習と、音読を反復する学習は車の両輪の関係です

それは頭脳と身体の両方を用いる活動です。


どちらに偏っても、いずれ壁にぶつかると思います。

インプットの時代

私のTOEIC時代は、今より口や手を動かすことが少なかったです。

インプット(リスニング・リーディング)の学習になりがちでした。


音読の大切さは耳にしていて、知っていました。

しかし、腰を据えて取り組む時間はありませんでした


私の TOEIC 体験については、こちらの記事を。


TOEIC を卒業して英会話スクールに通うようになりました。

そこでは、アウトプットの大切さに気づきました。

音読と英作文の開始

英会話をやりたい人にとって、音読と英作文は基礎になります


時間的余裕ができたとき、私はやっとのこと音読を始めようと思いました。


音読に使うために私が選んだ教材は、NHK講座「実践ビジネス英語」


現在は季刊の「杉田敏の現代ビジネス英語」へと名前が変わっています。

内容のコンセプトは変化していません。

私の音読体験

音読教材の紹介

文法や語彙のレベルを見ていきましょう。


Culture of “Love and Profit” というレッスンには、以下の文があります。

音読に使うには、わりと長い文です。

Some people see charity as a religious or moral obligation, regardless of their personal economic circumstances. But for some, giving is a luxury rather than a necessity, and it can be put on hold when times get tough.

現代ビジネス英語2021年夏号

訳 人によっては、個人的な経済状況にかかわらず、慈善活動を宗教的または道徳的な義務と考える人もいます。しかし、中には寄付が必需品というよりも贅沢品であり、厳しい状況になると寄付を中断してしまう人もいます。


The Office of the Future というレッスンには、以下の文があります。

パンデミックによるリモートワークがテーマです。

The pandemic has already pushed millions of people to work from home. Americans have adopted a new outlook on remote work and don’t want to go back to the old ways.

現代ビジネス英語2021年夏号

訳 パンデミックの影響で、すでに何百万人もの人々が自宅で仕事をするようになっています。アメリカ人はリモートワークに対する新しい考え方を取り入れており、昔のやり方には戻りたくないと考えています。


この教材の特徴を整理すると、次のようになります。

【内容】社会を学べる話題

ビジネス英語という言葉から、仕事上の会話と思う人がいるでしょう。

しかし中身は、ビジネスパースンが社会の時事的な話題を語る内容です


各レッスンはどれも現代の多様な話題を取り扱っています。

テーマごとに関連語彙や有用な時事的知識も得られます。

【音声】無料でダウンロード

スクリプトの音声はNHK出版サイトからダウンロードします。

スマホ・タブレット・パソコンで聞けます。


テキストにパスコードが記載されています

それをNHK出版のサイトに登録すれば、ダウンロードできます。


複数の外国人の英語音声に触れることができます。

【構成】1冊で4レッスン

一冊のテキストには4つのレッスンが入っています。


一つのレッスンは、1~5個目までがビニェットです。

ビニェットとは、ここでは英文スクリプトのことです。


最後の部分がクイズになっています。

各ビニェットには語句の解説もついています。


Word Watch では、注目すべきキーワードの解説が載っています

【レベル】NHK英語では最難関

NHK英語では最上級です。知らない語彙も出てくるはずです

初心者がいきなりこの教材に取り組むのは、やめましょう。

NHK出版サイト

NHKの語学テキストの質は高く、安心して取り組めます。

興味のある人は、NHK出版のページを覗いてみてください。

私の音読法

まず、語句の解説を見ながら精読します。

そのあとは、同じスクリプトのリスニングと音読を繰り返します。


その日の体調や気力に応じて、音読する量は調整します。

私の場合は、質の重視を念頭に置いてやっています。


読んだ回数は、記録をつけています。

数がたまってくると自信が湧いてきます。


意味を理解しながら音読して、ひっかかる部分が弱点です

立ち止まらず、全部スラスラ読めれば合格です


「ひっかかる」場合、以下の3つに分けられます。

  • 単語の知識がなく意味がつかめない
  • 文法がわからず意味がつかめない
  • 発音やアクセントに自信が持てない


こういう部分に当たると、スピードが落ちます。

自信がないので声も小さくなりがちです。


反復するサイクルは次の3つを単位とします。

  • スラスラを目指して音読する
  • ひっかかる部分に当たる
  • 調べ、リスニングする


サイクルを繰り返すと、スムーズに読める日がやってきます。

長文音読で伸びるもの

会話で使える言葉

音読した英文は、スピーキングでも口に出てきやすいです。

英語のエッセンスが、体に沁み込んでいく感じです


音読語彙は、「知っている語彙」から「使える語彙」になります


気が乗らない日や、調子が出ない日も出てきます。

続けていくコツは、量を減らしてもOKとすることです。

聴く耳の感度

音読を継続すると、英語の聞こえ方も違ってきます

個人差もあると思いますが、続ければ実感できると思います。


自分で発音できること、他人の発音が聞き取れること。

この二つは脳内でつながっているようです

語彙のつながり

一つのテーマの長文を読むことで、関連語彙が覚えられます

音読だと自然と発音にも気をつけるようになります。


文脈の中でコロケーションも同時に身につけられます

コロケーションとは語と語の自然な結びつきのことです。

語順通りの把握

音読は返り読みをせずに、英語の語順で文を扱います


日本語と英語とでは語順が違います。

英語らしい語の配列に慣れる必要があります。


それは、リスニングやスピーキングのスピードアップにも有効です

話の流れの理解

人によっては、短文音読のほうが理想的な場合もあると思います


理由は、長文音読は負荷が大きいためです。

長文音読は少しずつ慣らしていくことが大切です。

難易度が高すぎるなら、易しめの教材に変えましょう。


長文音読のメリットは、物語・論理展開の把握や長文の苦手意識の克服です

脳の活動力

音読に慣れると、目で文字を追うだけではもの足りなくなります。

音読でないと、経験が自分の中に蓄積されない感覚が生じます。


脳科学的には、面倒な方法のほうが、脳をよく働らかせられるとのこと。


音読により大脳の7 割以上の神経細胞が働くそうです。


たしかに、長文の音読後は、発想が豊かになることがあります

それだけ、脳の働きが活発になっているのだと思います。

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まとめ

音読学習法は、多くの英語学習者におすすめです。

私は始めるまでは英語を声に出すのが面倒でした。

まず習慣化するまでがひとつの山場です。


「現代ビジネス英語」の前身「実践ビジネス英語」のベスト集を紹介しておきます。

 

アイコン本橋英之(54歳、男性)千葉県出身。文系大学院修了。
臨床心理士・公認心理師・TOEIC 905・PROGOS B2・英日/日英翻訳者
翻訳者登録番号(2025.6~) ProZ.com 4309903・翻訳者ディレクトリ 6021
※趣味の英語に関する個人ブログです。難易度の高い記事もあります。
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